レーシックの失敗・合併症・後遺症・問題点について



レーシックの失敗・合併症・後遺症・問題点について


レーシックは現在のところ最も安全な屈折矯正手術として確立されていますが、それでも手術を受けた人の数パーセントの方に失敗・合併症・後遺症などのトラブルが発生し問題になることがあります。
アメリカの統計結果でもレーシックを受けた人の全体の1%以下ですが、発生しています。


レーシックを受ける以上はこれらの問題点に対しても知っておく必要があります。
ただ、いずれのケースも失明に至ることはなく、一定の時間を置くか通院するなどの治療によって回復します。


実際のところレーシックによる失敗には手術中に発生するものと術後に発生するものがあります。


手術中に発生する失敗の多くは機械操作による失敗です。
通常のレーシックで用いられているマイクロケラトームの操作を誤ってフラップを切断してしまう例や、均一に剥離することができずフラップの所々に穴が開いてしまう例などがあるようです。
しかし、現在ではマイクロケラトーム技術も進歩発展し上記のような操作ミスはほとんどなくなったようです。


また、術後の失敗例としては「近視の戻り」や「フラップのずれ」などがありますが、これらは期間をおいて再手術が可能な場合があります。


以下にレーシックにおける失敗・合併症・後遺症の例を挙げておきます。


【手術後の一般的な合併症】


<痛み・疼痛>

レーシック手術は、一般的に痛みを伴なわないと言われています。正確には痛みを感じる人もいますし、痛みを感じない人もいると言うことです。ただ、その痛みとはレーザー照射に伴なうものではなく眼球を固定する時に吸引する圧力によるもので、圧迫痛が多いようです。しかし、多くの方は耐えられない痛さではないと報告しています。術後にいたっては、点眼麻酔がきれた時に眼の異物感やしみる感じがあるようです。


<ぼやける>

手術直後には全体的にぼやけてしまい物が見えにくい状態になります。時間と共に徐々に改善しますが、高年齢、近視、乱視の強い場合には視力が安定するまでに時間がかかる場合があります。


<ドライアイ>

手術後2〜3ヶ月間は、眼の表面が乾燥しやすい状態になります。これはレーシック手術時のフラップ作成によって一時的に神経が切断されるために起こります。神経が再生すれば元に戻りますが、通常は1ヶ月ほどで徐々に回復します。その間にはドライアイ治療の専用目薬を点眼しなくてはなりません。


<結膜下出血>

手術時の眼球固定時に吸引圧により結膜(白目部分)の毛細血管が傷ついて出血する場合があります。出血はおおよそ1〜2週間で自然消失します。


<異物感>

手術当日にはゴロゴロとした異物感や眼がしみる症状がまれにありますが、その日のうちか翌日にはほとんどなくなります。


<ハロー・グレア現象>

手術後に夜間の蛍光灯や車のヘッドランプがまぶしく感じたり、光の周囲がボンヤリとにじんで見えたりすることがあります。この現象は通常のレーシック手術でマイクロケラトームを使った場合やエキシマレーザー照射領域径が小さかった場合、その人の瞳孔が大きい場合、また強度近視の場合の副作用として起こる場合があります。通常3ヶ月程度で徐々に消えていき、半年後には全く気にならなくなるようです。

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【ごくまれに発生する合併症】


<近視の戻り>

レーシック手術を行った後しばらくは正視の状態であっても手術後6ヶ月以上経過してから屈折力が徐々に変化し再び近視に戻ってしまうことがあります。近視の程度が強ければ強いほど出現する可能性が高く、「近視の戻り」がひどい場合は角膜の厚さを確認した後、再手術でもう一度矯正することができます。角膜の厚みが十分に残っていない場合には再手術を受けられないことがあります。また、矯正視力のランクが1〜2段階低下することがあります。


<感染症>

角膜に作成したフラップが完全に密着するまでの間に、傷口から細菌が侵入して感染症を起こす可能性があります。手術後は特に眼や眼の周囲を清潔にしておく必要があります。ただ、コンタクトレンズ使用による感染症の方が多いという報告もあります。感染症の場合には、ステロイド、マイトマイシンなどの点眼薬で治療します。


<フラップの作成ミス>

従来のレーシックで使用するマイクロケラトームの操作ミスにより、計画よりフラップが薄くなったり小さくなった場合には、エキシマレーザーの照射範囲に影響を与えてしまいます。このような場合には3ヶ月程度の期間をおいて再手術を行います。また、現在ではほとんどありませんがフラップを切り過ぎてヒンジができなかったことも過去にはあったようです。

<上皮欠損>

極めてまれですが手術中に角膜表面の上皮が一部欠損することがあります。高齢の方や過去において角膜にキズをつくった経験のある方に起こりやすい傾向があります。ほとんどの場合、医療用コンタクトレンズの装用や点眼治療などで治りますが、視力回復には時間がかかることがあるようです。


<フラップの位置ずれやしわ>

手術後早期に、眼をぶつけたり、強くこすったりするとフラップがずれたり、しわができたりする可能性があります。数日以内に整復すれば、ほとんどきれいに治りますが、長い間放置しておくと元に戻らず、視力の低下の原因となります。


<DLK角膜炎>

DLK(Diffuse Lamellar Keratitis)とは、フラップの下に発生する炎症です。特にイントラレーシックの時に発生しやすいと言われていますが、ほとんどの場合、点眼薬や内服薬の治療で完治します。しかし、非常にまれですが悪化することがあり、この場合再手術によるフラップ下の洗浄が必要となります。


<上皮迷入>

上皮迷入(epithelial ingrowth)とは、フラップの傷口から極まれに角膜の表面を覆っている上皮細胞がフラップの下に入り込んでしまう合併症のことです。進行がひどい場合には再手術によるフラップ下の洗浄等が必要になります。


<羞明(しゅうめい)症>

羞明(しゅうめい)症とは、レーザー照射の影響により光に対して異常なほどに過敏になるという合併症です。イントラレーシックに多く発生するという説があります。この合併症は複数の眼科医からの報告で患者の1〜20%と結果データに大きな幅があり使用した機器の差が影響している可能性があります。


<不正乱視>

フラップを元に戻した時のズレやシワなどが原因で不規則な乱視が生じることがあります。
その場合には、もう一度フラップを剥がして正しく処置することにより修復が可能です。


<ステロイド緑内障>

手術後の炎症を抑えるために使用するステロイド点眼薬の副作用でまれに発生する緑内障です。
レーシック手術後には、点眼薬、内服薬が処方されますが炎症を強く抑えるステロイド薬ほど緑内障は起こりやすいと言われています。


<角膜拡張(ケラトエクタジア)>

本来の角膜は眼球の内圧に耐えられる厚みがありますが、近視を矯正するためにエキシマレーザーにより角膜の実質層を薄く削りすぎた場合に、その部分の厚さでは眼球圧に耐えられなくなり前に飛び出してくる可能性があります。前方に突出してきた場合には再び角膜の屈折力が近視状態となり、しかもメガネでは矯正できない程度の強い乱視を引き起こす可能性があります。この状態を角膜拡張(ケラトエクタジア)といいます。非常に強い近視にもかかわらず無理に矯正を行ったり、角膜の中心部が薄くなる円錐角膜を見逃してレーシックを行った場合に起こることが分かっています。(国内でも稀ながら円錐角膜に対しレーシックを行った後に角膜拡張症を合併して、角膜移植に及んだ症例報告が3例あります。)


上記の様な事項が挙げられますが、これらの多くは時間と共に改善されるものが多く、最悪の角膜移植までにいたる場合は非常にまれです。


レーシックの失敗・合併症・後遺症・問題点についてしっかりと把握した上でレーシックを受けることがとても大切です。






 
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